前回の日記記事で、2000(1000トレード)を超える全取引履歴を振り返る事を決心するに至った経緯を書いた。
これからは、その取り組みの中で考えた事や分かった事などをまとめていこうと思う。
~はじめに~
自分はいくつかの絶対厳守ルールに従いつつも、その他の大部分は基本的に裁量でトレードを行っている。
信念や性格の面で、自分はあらかじめ条件を決めたシステムに従って機械的にトレードをすると、その後どんな結果になったとしても大きな後悔を感じてしまうという事が分かっている。
統計を取るにあたっては、手法やトレンドの時期などの細かい条件付けが必要だが、裁量トレードの場合は日々考えている事や細かい手法が変わってくるため、正確に統計を取るのはとても難しくなる。
というよりも、根本的に弱小トレーダーである自分の手法自体がメチャクチャで一貫しておらず、正確なものではないと言い換えるのが正しいと思う。
トレンド有無の判断一つとっても、過去の自分と現在の自分とではトレンドの定義が変わってくるし、あくまで現在の自分が取引履歴を振り返って何を感じるのか、という点を常に重視する。
そして新しい事を発見したら、それを頭に入れた現在の自分が更に取引履歴を振り返る、という作業を何度も繰り返し行う。
そんな感覚的・直感的アプローチのため、取引履歴の分析と言っても、統計を取ってエクセルでまとめて優位性のある手法を発見するというような事はできていない。
ここでいう”分析”とは、上記のように”チャート上に記録した過去のトレードを、ひたすら眺めて考え続ける”という作業の事を指す。質よりも量という作戦である。
論理的思考をするタイプの人から見れば、テキトーだとか、手を抜いているだとか感じてガッカリするかもしれない事はとても分かるのだが、真剣に約2ヶ月間この作業のみに没頭していたので、こんな奴もいるのだと大目に見てほしい。
~全取引をチャート上にプロットする~
前回と内容が少し被ってしまうが、取引の記録方法を詳しく書いていく。
自分が現在利用しているマネックス証券では、全取引履歴を.csv形式でダウンロードする事ができる。
.csvファイルは、Excelの「データ」タブを選択→「テキストまたは CSV から」を選択→ファイルを指定して開く事ができる。
これはExcelのバージョンによってやり方が違ってくるかもしれない。
Excelがない場合でも、フリーの表計算ソフトやcsvエディタ等を使って開く事ができる。
開くとこんな感じで、取引履歴や入出金履歴が表示される。
このままでは見づらいので、証券番号or銘柄名でソートし、必要な情報(約定日、売買、約定単価、株数など)以外の列を消す。
上書きしてしまうと面倒なので、ファイルを閉じる時に保存しないようにするか、開く前に読み取り専用にしておくと安心。
ここからが地道な作業になるのだが、その銘柄の古い取引から順番に、マネックストレーダーの”イメージ”機能で、チャート上に矢印をプロットしていく。
赤色の上向き矢印は買いの仕掛け、青色の下向き矢印は売りの仕掛け、紫色の矢印は手仕舞い。
色々なイメージを配置する事ができるイメージ機能の他に、メモ機能もある。
日誌をつけるような感覚で画面に考えをメモするのも良いが、自分は日々チャートを眺める度に考えは変わっていくと思っているので、ドテンや増玉、ポジションの一部だけを手仕舞いしたのか、全て手仕舞いしたのか、などの情報のみをメモするようにしている。
するとこんな感じになる。
チャートの拡大率によって矢印の位置が少しずつ変わっていってしまうため、見やすい倍率を決めたらそれに固定してから矢印をプロットする。
そして、少なくともトレードを振り返る時は、チャートをその倍率にしてから眺める。
自分の場合は殆どの取引がTOPIX Core30構成銘柄のため、開くチャートウインドウ(タブ)は最大30で済んだ。
色々な銘柄を取引している人は、作業がかなり面倒になると思う。
この矢印とメモを配置するという作業を、全取引分が終わるまで修行僧の如く無心で行う。
(後編へ続く)
ー2023年4月25日(火)ー