【株】2023年のまとめ

2023年の取引まとめです。

 

~成績~

以下、MONEX投資力診断より。

主な指標は画像右下の通り。株のみの収益率は+13.47%となった。

売却損益明細より、金額にすると税引き後で+267836円。

入金込みの資産推移は、MONEX VIEWより、2478854円(2022年終了時)→ 3501360円(2023年終了時)

過去に1トレードあたりのリスクを2%に設定し失敗した経験から、2023年はリスクを0.5%に抑えていたため、また後述する利食いの実力不足から、好調な相場であるにも関わらず市場平均に遠く及ばない成績となった。2024年からは1%のリスクで取引していこうと思っているが、全トレード1%固定という訳でなく、まずは自信のある取引から少しずつ慎重にリスクを上げていこうと思っている。

 

~TOPIX Core30銘柄の取引まとめ~

画像のように、メインで監視をしているCore30の全取引は毎年チャートツールに仕掛けと手仕舞い地点をプロットし、これでもかとチャートを見返してあれこれ考えているが、自分が裁量トレーダーである事から2022年までは体感での反省点しか挙げてこなかった。自分としては数字にするよりも体感で充分というか、むしろこれ以上に良い方法が無い。しかし2023年分からは記事の信憑性を少しでも上げるために、完璧ではないにしろ取引の種類ごとに集計のような事をして、自分のトレードを数字で表してみようと考えた。ただ、全て手作業になるため、以下に挙げる数字は多少の誤差があるかもしれない。

使っている手法は、こちらの記事を参照してほしい。この手法に落ち着くまで時間はかかったが、ざっくり言うと裁量で200日線に沿って押し目買い/戻り売りをしているだけという、何の変哲もない手法である。

大まかなルールがある仕掛けと損切りは集計に問題が無いとしても、完全に裁量で行っている利食いを分類する作業はとても難しいところがあった。利食い以外も裁量の割合が大きい取引を考える際は、様々なバイアスが影響しないように注意した。ただ、裁量ではあっても30銘柄を3~5周ほど集計してみると大体同じ数値になったので、自分の感覚というか一貫性が固まってきている事が分かった。ルールを決めていない取引も、感覚的にはある程度基準が決まっているのかもしれない。失敗の多かった年は取引に一貫性がなく、自分で一体何をやっているんだと感じたり集計ができないようなものが多かったが、2023年の場合は、チャート上の過去取引を眺めているとその時自分が何を基準に取引していたか鮮明に思い出す事が出来るようになっていた。

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[全取引数:238回(119トレード)/ その内TOPIX Core30の取引:144回( 72トレード)]

計算すると全取引の内Core30の取引が60.5%となる。全監視銘柄数をCore30が占める割合も50~60%のため、大体同じような割合となっている。

 

[利食い:25回/損切り:47回]

[勝率:34.72%]

全体の勝率44.72%からは少し下がっているが、トレンドフォロー戦略では一般的な確率の範囲に収まっている。ペイオフレシオ(全体では1.46)に関しては計算に膨大な時間がかかりそうなので割愛。

 

[ルールを破った損切り:0回]

損切りは明確に0.5%ルールを厳守していた。2023年の取引ではルールを破って損切りが遅れた回数は0回だった。損切りに関しては一度たりとも過ちを犯さないつもりで取引していたので、しっかり有言実行できた。

 

[損切り後に順行した(損切りが早すぎた)回数:15回]

[損切り後に逆行した(損切りして良かった)回数:35回]

最初の方で書いた総損切り数が47回なのに、ここでは合計50回になっているが、誤差として許容したい。順行と逆行の定義は、損切りと同時にドテンしたと仮定した場合に、全資産に対して0.5%の損切りラインに達すれば順行、利食いできるタイミングがあれば逆行とした。逆行割合が35 ÷ 50 = 70%と大きい事から、損切りの重要性・自分の設定していた損切りラインが概ね正しかったという事が分かった。損切りに関して反省点はあまり思いつかなかったが、ほんの少しだけ損切り幅を広く設定していれば損切り後の順行が更に減って収益率が多少改善したかもしれないという感覚はある。だが、そうする事で利益が得られる取引が増えたとしても、逆に全ての損切りにおいてリスクが微増する分を埋め合わせられるかというと微妙なところである。

 

[運良く天井・底を捉えた利食い:9回]

なんとなく裁量で利食いした取引の内、運良く天井と底を捉える事ができた回数。完全に利食いの実力不足が原因だが、2023年の自分にとって利食いはアートな面があり、明確にルールを決めるのが難しかった。全利食い数が25回なので、9 ÷ 25 = 36%はアートできているという事になるが、まだまだ足りない。後述するが、逆にこのせいで後の増玉チャンスを逃して利益を取り損ねたパターンが圧倒的に多かったので、利食いを裁量で行う必要は無く、ルールを決めてもっと利益を伸ばさなければいけないというのが現時点での結論である。株価が急騰・急落したためすぐに一時的に逆行すると思っても(その考えが正しい事が多くても)利食いはせずに増玉を考える事が全体としての利益に繋がる。逆に今後利食いが遅すぎるパターンが多くなってくれば、その時また反省・改善していこうと思う。

 

[早すぎた利食い:10回]

利食いが早すぎてその後の利益を逃した取引の回数。損切りラインに達していないのにルールを破って手仕舞いした回数とも言える。大して利益が乗っていた訳でもない。天井・底を捉えた回数とほぼ同じになったが、早すぎる利食いは何度も増玉のチャンスを潰している事になり、増玉していればその回数に応じて利益が2倍、3倍と増えていく事から意味合いが全く違ってくる。損切りラインを守らない事と同様、利益を逃す罪はかなり重い。

 

[増玉できていた筈の回数:18回]

これは実際に行った取引では無いが、一時的な恐怖から早すぎる利食いを行わなければ、チャート的にその後増玉できていた筈の回数である。利食いの後に同じ方向に仕掛け直せなかった回数でもある。上述の、運良く天井・底を捉える事ができた9回の取引を全て損切り扱いにしたとしても9 × 0.5 = 4.5%の損で済む上、この18回の増玉で得られた利益は、天井・底を捉えて得ていた利益に比べて遥かに大きい。ここまで利益を取り損ねているとは思わなかったので、集計した甲斐があった。

 

~総評~

2023年は、損切りに関する反省は特に無かった。もう少しだけ損切り幅を広げても良い気がするが、少しの変更で手法の期待値が大幅に変わってしまう恐れもある。ただ、今後も最初に決めた損切りラインを破るという事だけは一度たりとも無いようにする。

仕掛けは200日線をセットアップとして使っている。株価が200日線を上回っている・下回っているという条件に関しては破ったと思われる取引が散見されたが、200日線の傾きの方向に逆らった取引は無かった。これは自分にとって200日線の位置よりも、傾きが重要なためである。200日線は多くの人が注目している可能性が高い期間ではあるが、証明はできない。株価は常に波を作っているし、線を絶対の基準とするとトレンドとはあまり関係のない仕掛けや手仕舞いになってしまうような気がして、自分の場合はあまり気が進まない。という訳で、実際に仕掛けた取引を見ていけば自分のルール通り行えている訳だが、そもそも基準に合っているのに仕掛け直せなかったという場合が多かった。これは完全な過ちである。自分の手法だと相場が素直に動いている程仕掛け直せるタイミングも無くなってくるが、それは関係なく利食いした直後だからというだけの理由で仕掛けを見送ってしまっていた。精神的な問題以外の何者でもない。

利食いに関する反省はとても多かった。今の自分の力では損をしない事に必死で、利食いがうまく出来なかった。損をしない事が安定してきたら、利食いについても考えていかなければいけない。少なくとも今回、一時的な恐怖から利食いをする事で増玉のチャンスを潰しまくっている事が判明したので、2024年はそれをするくらいなら損切りで終わっていくつもりでトレードし、大局観を持って長期の視点でトレンドを捉えられるようにしていきたい。この事は重々分かってはいたつもりだが、全くと言って良いほど実行に移せていなかった。駄目だと分かっているのに損切りを失敗していた過去の自分と同じである。これからは、今まで学んだ事を疎かにする事なく、利食いの能力を上げていく段階になる。

数字には現れないが、ポートフォリオの管理に関してはそこそこうまくやれたと思う。0.5%ルールを守っていても、TOPIX Core30銘柄を取引している以上、暴落や暴騰が起きた時には一度に何銘柄も損切りされる可能性が高く、実際過去にそのような失敗もした。買いと売りのポジションを極力同じ量持つよう意識したし、市場平均が一時的に大きなスイングをした際にうまく相殺が起こってくれて、精神的にも安定を感じる事が多かった。2023年は上昇トレンドであったため、Core30以外の監視銘柄はほぼ下落トレンドのものだったが、Core30の利益が相殺されるという事もなく、こちらの売りポジションでも利益を残す事ができた。過去に読んだ書籍に、1種類のトレンドを捉える手法だけを使った場合よりも複数の手法を組み合わせる方がドローダウンが少なくなり、結果パフォーマンスも上がるという魔法のような統計が書いてあったが、自分の実感としても上昇トレンドと下落トレンドを捉える2つの手法を組み合わせた事による弊害は感じていないので、今の所この説を信じている。上昇・下落に加えてレンジ相場を捉える手法も組み込んでいきたい。

今回集計した数字と裁量での感覚が概ね同じだった事が分かり安心した部分もある。逃した利益については想像以上であったが、なんとなく損切りはうまくいっていた気がしたし、利食い・増玉・仕掛け直しを失敗しまくった事の自覚もあった。ただ、数字と感覚が合っているかどうかは今回の試みをしなければ分からなかった事なので、やって良かったと思っている。プログラミングが出来るようになりバックテスト環境が整ったらもっと高度な事ができるのかもしれないが、手作業には限界があった。「フン、この程度の内容か」と思われたかもしれないが、ご容赦願いたい。

 

 

 

ー2024年1月21日(日)ー